最高裁判所第一小法廷 昭和36(オ)177 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告代理人弁護士景山收の上告理由一について。
原判文上明らかなように、商事売買たること明らかな本件売買取引において買主
たる上告人が所論(1)の残代金に対し金百円につき日歩二〇銭の損害金を附して
支払うべき旨の特約は公序良俗に反する程度に買主に過酷なものとは認められない
とした趣旨の原判決の判断は、当裁判所もこれを正当として是認する。また、所論
(2)の特約も、原判文によれば、所論のような趣旨のものでなく、しかも、被上
告人において所論自動車を引揚げ且つこれを売却したことも上告人の承諾の下にな
されたことを認定しているのであるから(原判決挙示の証拠に徴すれば、そのよう
な認定も可能でないことはない)、この点に所論のような不当性あるものとは解し
得られない。所論は、ひつきようするに、独自の見解であるか、或は原判決を正解
しないことに由来するものであつて、採るを得ない。
同二について。
所論(ヘ)ないし(リ)の割賦金に関する点は、原判決が上告人は、結局、割賦
金残高総計五五〇〇〇円を直ちに支払うべき義務を負うに至つたものとしたことを
正解しないことに出発するものであり、また、所論契約解除の通知に関する点は原
判決挙示の所論証拠により認定できないわけのものではなく、所論は、ひつきよう
するに、事実認定に関する原審の専権行使を非難するものでしかない。故に、所論
はすべて採用できない。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
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最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 下 飯 坂 潤 夫
裁判官 斎 藤 悠 輔
裁判官 入 江 俊 郎
裁判官 高 木 常 七
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